※寝取られ注意
※R-15くらい



画面越しの吹雪が、見ず知らずの野郎に跨りながら、笑う。

「たくさん練習したんだよ。
 すっごい頑張ったんだからね、僕。
 けど、まだまだかも。
 ても、くちも、うしろ、も……」

プレーヤーがディスクを回すカタカタした音が、五月蝿い。

「はずかしいけど、ちゃんと見てね。
 やるなら完璧目指したいし、
 くすぐったくっても我慢するから。
 きもちわるいって言わないでよ。
 テレビから、目、離さないでね?」

吹雪は笑顔だった。有り得ないくらいに笑顔だった。
再生されている映像は、吐き気がするぐらいに異様な光景だった。

「だいじょうぶ、だから。
 いじめられてないから、平気だよ。
 すぐに時間もすぎるし、
 きもちよくなれるし。
 だから、心配しないでね。
 よくしてもらってるからさ、僕」

最後にあいつは、恐らくレンズ越しだったんだろう空想上の俺に向かって手を伸ばすと、

「……ばいばい、染岡くん」

そう言って、目を閉じて、そこからは全部意味を成さない嬌声になった。


一度目は、感情に任せて再生を止めた。
二度目は無性に興奮してしまって、酷い自己嫌悪に襲われた。
三度目に感じたのは、違和感だった。
四度目には確信に変わった。
五度目が来ることなくディスクは粉々になり、俺は家を飛び出していた。





※吹雪の台詞は縦読み


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